靖国と日本文化
2015年8月8日 投稿者:宮司
靖国と日本文化
以前、靖国神社(以下、靖国という)について書いたが、もう一度、別の角度から考えてみる。
清水の次郎長にこんな話がある。戊辰戦争のおり、駿河湾に逆賊として放置されていた幕府軍の戦死者の遺体を、子分たちに命じて回収し、手厚く弔おうとした。そこへ役人がやってきて、これを叱り、幕府軍は賊軍であるから、放って置くように命じた。それに対し次郎長は、死んだら皆仏様ですから官軍も賊軍もありません、弔います、といって供養を続けたという。 続きを読む
安保法制とコンプライアンス社会
2015年7月13日 投稿者:宮司
巷では、安保法制の論議が盛んである。
与党執行部は、何が何でもここでこの法制度を実現するぞと躍起になっている。憲法学者達は、3人の特殊な例外を除いて、こぞって憲法違反であると主張している。
マスコミもやっとこの問題の重要性に気が付きはじめている。
さて、どうなることか。
問題点は、それぞれの主張の論点がかみ合わないことに尽きる。
現実の国際情勢をみれば、一つは中国の軍事大国化と軍人達の膨張主義に東南アジアがさらされていることがある。1929年の大恐慌の後、日本が軍事大国化し、 続きを読む
戦後70年目の戦争
2015年2月2日 投稿者:宮司
私は1948年の生まれだ。今年で67歳。戦後の平和な時代を生きて来た。
その前の1868年からの77年間は、まさしく戦争に次ぐ戦争の時代であった。戦後のこの長期の平和があったのは、日本が、平和憲法といわれている戦争を放棄した憲法を持つ国家であったからだ。
明治以来、我が国は、近代的な国民国家を目指し、ついには世界に伍す強大な国家となり、国家間の戦争に参加し、一敗地にまみれ、その結果、再び強大な武装国家とならないように、勝者であるアメリカ合衆国から平和憲法を押し付けられたのは、周知の通りである。
しかし、皮肉にも、この憲法を 続きを読む