戦後70年目の戦争
2015年2月2日 投稿者:宮司
私は1948年の生まれだ。今年で67歳。戦後の平和な時代を生きて来た。
その前の1868年からの77年間は、まさしく戦争に次ぐ戦争の時代であった。戦後のこの長期の平和があったのは、日本が、平和憲法といわれている戦争を放棄した憲法を持つ国家であったからだ。
明治以来、我が国は、近代的な国民国家を目指し、ついには世界に伍す強大な国家となり、国家間の戦争に参加し、一敗地にまみれ、その結果、再び強大な武装国家とならないように、勝者であるアメリカ合衆国から平和憲法を押し付けられたのは、周知の通りである。
しかし、皮肉にも、この憲法を 続きを読む
現代産業社会における神道の可能性
2015年2月2日 投稿者:宮司
以下は、1985年の神社本庁教学研究大会において発表したものです。
いま、読み返してみれば、当時の日本型経営を、日本文化や神道と結びつけて、やや強引に解釈しています。これは、戦後の適度なインフレを伴った持続的な経済成長と、55年体制の中での政治的妥協の産物でした。アメリカが、日本を共産主義に対するショーウインドウとするために、経済成長を許したという状況も大きかったと思います。
日本は、冷戦の崩壊とともにデフレの安定期を迎え、名目賃金の低下は終身雇用を不可能にしました。その後、デフレ脱却を期して、小泉改革で規制緩和と非正規雇用を認め、安部改革で金融緩和と円安誘導、 続きを読む