現代産業社会における神道の可能性
2015年2月2日 投稿者:宮司
以下は、1985年の神社本庁教学研究大会において発表したものです。
いま、読み返してみれば、当時の日本型経営を、日本文化や神道と結びつけて、やや強引に解釈しています。これは、戦後の適度なインフレを伴った持続的な経済成長と、55年体制の中での政治的妥協の産物でした。アメリカが、日本を共産主義に対するショーウインドウとするために、経済成長を許したという状況も大きかったと思います。
日本は、冷戦の崩壊とともにデフレの安定期を迎え、名目賃金の低下は終身雇用を不可能にしました。その後、デフレ脱却を期して、小泉改革で規制緩和と非正規雇用を認め、安部改革で金融緩和と円安誘導、 続きを読む
アベノミクスの功罪
2013年5月18日 投稿者:宮司
アベノミクスの功罪
2013年5月17日、巷では、安倍首相が提唱した経済政策、通称アベノミクスへの礼賛で持ち切りである。
今日は、日経平均株価が1万5千円を突破した。今日は、4半期の経済成長率が上がり、日本のGDPは、年間ベースで4兆円増加した。
中部主要企業の業績は、7割が改善予想。
このようなニュースが飛び交っている。
そこで、私は、本日、アベノミクスのからくりを明らかにするとともに、その破綻の心配を書いておきたい。ほとんど誰もこのようなことを述べていないから、経済の門外漢の私が、示しておくことにも意味があろう。 続きを読む
戦争と平和 経済の果たすべき役割
2013年4月24日 投稿者:宮司
以下は、2007年に、中国、青島において、中国人を相手に行った講演の原稿です。
戦争と平和—経済の果たすべき役割
近年の中国の経済の発展は、極めてめざましいといえます。特に、2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博にかけて、一層の発展が予想されます。それにともない、中国の人々の生活も急速に近代化されてきています。北京の人々の生活は、日本の大都市の人々の生活と変わるところはありません。
このような、中国の発展を見て、日本の中の多くの人々の間に中国を嫌う意識、いわゆる「嫌中意識」が広がっています。そのような人々がひそひそと囁く中国の 続きを読む