三度イスラエルとパレスチナについて
2023年11月12日 投稿者:宮司
イスラエルとパレスチナ、特にガザ地区の問題について、その真実の姿が次第に明らかになってきている。
今回のハマスのイスラエル民間人に対する虐殺と誘拐、イスラエル政府のガザ市民に対する虐殺の問題に最も責任があるのは、他ならぬイスラエル政府を主導しているネタニヤフその人のようである。
イスラエルの信頼できる情報によれば、ネタニヤフはユダヤの原理主義者であり、パレスチナ自治共和国とイスラエルとの共存を望んでいない。最終的にはオスロ合意を無視して、パレスチナという国家をイスラエルの中に作らせないようにしようとしている。そのため、ヨルダン川西岸地区を支配するアラブ穏健派のファタハが、ガザ地区をも支配して、イスラエルとパレスチナの共存が実現しては困るので、密かにガザ地区にアラブ原理主義のハマスを育て、パレスチナ自治共和国をファタハとハマスの対立の構図の中に引き込むことを狙っていたという。そこで、ネタニヤフは、武装組織と知りながら密かにハマスに援助を与え、便宜を図っていたという。
その結果、ハマスの武装が強化され、10月7日の大惨事が起きてしまったので、今度は、国防軍の総力を上げてハマスを潰しにかかったのである。
ネタニヤフの策謀によって、一番被害を被ったのは、もちろん、虐殺の被害に遭った人々である。そして、これまで長年の間、アラブとユダヤの融和を図って運動を続けてきた人々である。
現在、ガザの今後の支配についてファタハが名乗りを上げているようである。もちろん、穏健派で融和派のファタハであることが望ましいが、ファタハ自身も権力の腐敗に満ちており、パレスチナ・アラブの人々の信頼を十分に受けているとは言い難い。これからは襟を正して、パレスチナ自治共和国の安定的な政治を確立してもらいたい。そのためには、パレスチナの人々が民主主義を理解し、その政治システムを確立することが急務である。
また、イスラエル自身も、パレスチナを認めないというような原理主義者を政権から排除して、ヨルダン川西岸地区へのユダヤ人の入植を止めるとともに、ユダヤ人はパレスチナから引き上げて、二国共存の道を確立するべきである。大多数のイスラエル国民はそれを望んでいる。
本当にイスラエルが安定的な国家となり、パレスチナに平和が訪れるのは、その後であろう。(2023/11/12)