宮司のブログ

こんにちは。日吉神社の宮司を務める三輪隆裕です。今回、ホームページのリニューアルに伴い、私のページを新設してもらうことになりました。若い頃から、各所に原稿を発表したり、講演を行ったりしていますので、コンテンツは沢山あります。その中から、面白そうなものを少しずつ発表していこうと思います。ご意見などございましたら、ご遠慮なくお寄せください。

日韓問題

2019年8月5日   投稿者:宮司

 日韓問題についてもう一度書く。
 今回のホワイト国除外通告により、韓国が大慌てとなっていることに、快哉を叫んでいるネトウヨ族や安倍政権支持層の人々は多い。

 しかし、彼らは事の本質を全く理解していない。そもそも、日韓慰安婦合意の一方的な破棄、徴用工の補償問題の提起や自衛隊機へのレーダー照射など。今回の日韓問題をこじれさせたのは、すべて韓国から仕掛けたものだ。それが、韓国の日本に対する反感から出たものであると思いこみ、勘違いしていないか?
そして今回のホワイト国除外という経済的な措置が、韓国経済に大打撃を与えるものであると思い込んでいないか? 韓国が困っているのを見て喜んでいないか?これらがすべて韓国の狙い通りの結果であるとしたら、この人々は操られ、道具にされたのだ。これをどのように考えるのであろうか?

 おそらく、これらの日本人を怒らせた事件は、すべて、韓国の現政権の意図に沿ったものだ。彼らは何を目的としているのか?それは、今回、文大統領が発した一言で明らかである。彼は、これから起きることはすべて日本に責任があると述べている。意図的に騒動をひきおこし、日本人の単細胞の人々を激怒させ、日本の経済制裁を引き出し、日本に騒動の責任を押し付けて、彼はこれから何をしようとするのか?

 狙いは在韓米軍の撤退である。文政権は、韓国と北朝鮮を一体化させ、中国経済圏と組もうとしている。これは、東アジアの安保情勢を一変させるものだ。

 それには、どうしても超えなければならない一線がある。それは在韓米軍をなくすことだ。最初は、北朝鮮と平和条約を結び、在韓米軍の役割を終了させ、撤退させることを目論んだはずだ。しかし、北と米国との調整が上手く行かず、今度は、日韓の溝を深めて、米国の選択を迫る作戦に切り替えたのであろう。常識で考えれば、アメリカが承知するはずがない。しかし、日韓の諍いを長期化させ、こじれにこじれさせることによって、米国に日本と韓国のどちらかを選ばせる。結果は明白だ。そして、韓国の国内世論を、反日民族意識に凝り固まらせ、民主主義を捨てて、北朝鮮と一体化しその経済を立て直すために協力することに合意させる。すでに現在、韓国内では、親日の表明は困難となっているという。全体主義への傾斜が始まっているのだ。おそらく、この段階で、民主主義にこだわる韓国民は海外脱出を企てるであろうが、逃げ果せるのは一部であろう。

 今回のホワイト国からの除外は、実際は、特別一般包括という制度を活用すれば、貿易上の実害は殆どないという。これを承知で、文政権は声高に韓国が特別な被害者となったと主張し、今後の安全保障関係の協力を拒否する構えを見せている。まさしく、文政権の意図通りの展開となろうとしているのだ。まんまとその策略に乗せられた日本は、国交の断絶も辞せずと頑張るであろう。

 日本は、もう一度、冷静になって、韓国の親日派に働きかけ、このような文政権の意図に踊らされないように水面下で説得し、日米韓の繋がりが切れることのないように努力しなければならない。覆水盆に返らずという。一旦、韓国と北朝鮮が組んで中露よりになってしまえば、これを覆すことは困難である。そうなれば、米国安保の最前線が日本列島となり、日本は全国を沖縄並みに武装化しなければならなくなるであろう。自衛隊の海外派遣がどうのこうのと言っている場合ではない。もっとも安倍政権はそれを奇貨として、憲法を改正し、日本の全体主義化に拍車をかけるかもしれない。

 アメリカが、このことに気付いて、早く韓国に圧力をかけることに期待したいが、トランプ政権では、何が起きるかわからない。日米韓共に連携して、文政権に踊らされることなく、冷静にことを収めることが必要である。官僚の腕の見せ所でもある。日韓が破局に向かわないことを願って、この稿を終える。

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