宮司のブログ

こんにちは。日吉神社の宮司を務める三輪隆裕です。今回、ホームページのリニューアルに伴い、私のページを新設してもらうことになりました。若い頃から、各所に原稿を発表したり、講演を行ったりしていますので、コンテンツは沢山あります。その中から、面白そうなものを少しずつ発表していこうと思います。ご意見などございましたら、ご遠慮なくお寄せください。

分断と対立の世紀

2019年7月22日   投稿者:宮司

  21世紀は、分断と対立の世紀であったと、後世の歴史家は評価するかもしれない。

 口先では、平和を唱えながら、自身の政治的立場の優越のために、意識の低い人々の世論に迎合し、ポピュリズムに乗った政治家として振舞う指導者の、なんと多いことか。
 筆頭は、アメリカの大統領であるが、日本の首相も負けず劣らずのようである。
 一方、朝鮮半島には、ナイーブな(愚直な)民族主義者と、政治的駆け引きに夢中な独裁者の指導者が併存し、その背後には大国意識にかぶれ、世界の進むべき方向もわからぬ指導者が存在する。
 このまま、最悪の方向へ進めば、東アジアを発火点に、人類の滅亡が始まるかも知れない。

 最悪の結末は、予期せぬところから起きるものだ。

 現在の日韓の対立は、殆どの人々が、いずれ韓国が頭を下げて収まるであろうと考えている。しかし、日本人の反韓感情は、60パーセント以上で、さらに深まることが、予想される。日本の首相が世論を利用し、求心力の強い社会を実現しようとすれば、韓国民の日本への反発は強まり、北と一緒になろうとする現在の大統領を力付けることになろう。唯一の問題点は、金一族の処遇である。北が解放されれば、北の国民の怨嗟は、この一族に向けられる。しかし、中国または、金一族の故郷であるロシアが亡命先を提供すれば、その問題は解決される。

 朝鮮半島が統一されれば、日本とあまり変わらない人口と核兵器を持ち、市場経済と一応の民主主義を持ち、中国と固いつながりを持った国が誕生する。しかも労働力は新鮮である。中国経済と結びついて、大発展を遂げるのは10年後であろうか。

 アメリカは、自国の防衛ラインを日本列島まで下げ、中国の膨張に対し、日本に核武装を含めた実戦部隊の強化を許可するかも知れない。かつてイギリスがソ連への対抗手段としてナチスドイツの軍事力の増強を許したように。
 隣国の脅威に怯えた日本国民は、容易に国の全体主義化を許すであろう。

ここから先は、やめておこう。何れにしても、ろくなことにはなるまい。

 万一このように歴史が動いたとすれば、責任は誰にあるのか?
 アメリカ、日本、韓国が、民主主義国であり、国民主権であることを考えれば、責任は、知性の無い指導者を選んだ国民自身にある。
 今こそこれらの国の人々が自らの意識を高め、世界的視野に立って、それぞれの国の指導者を選ばなければならない。

人類は、自己責任の社会を選択しているのだから。

 

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